パリのノートルダム大聖堂は現実の世界においても文学の世界においても、永遠の価値を有する建築物である。建築史上の傑作であるとともに、ユーゴーの同名作の舞台でもあり、貴重な芸術品が多く残り、計り知れないほど貴重な世界文化遺産と言える。

しかし、800年以上の歴史を有する大聖堂で4月15日夕方に火災が発生した。炎が大聖堂の2棟の時計塔を包み、尖塔が火の中に崩れ落ちた。この光景は傍観していた人たちに大きなショックを与え、多くの人が涙を流した。

建築物は保存の見込みがあるが、激しく損傷

ノートルダム大聖堂は1145年に建てられ、過去にひどく損壊し、26年にわたる再建で元どおりになった。フランスのゴシック様式の最高傑作と言える。中央の建物は尖塔アーチ型で、周りの通路に12世紀中葉の美しい彫刻が施され、12世紀と13世紀の彩色ガラスも合わさり、まさに建築史上の名作である。

火災発生時、大聖堂では修繕作業が行われていた。修繕は昨年始まり、十数年続く予定だった。フランス政府が1億5000万ユーロを出資し、昨年末までに民衆から380万ユーロの資金が集まった。

ノートルダム大聖堂のフィノ報道官によると、15日18時30分頃に火災報知器が鳴り、中にいた全員が直ちに避難した。フィノ氏は、「全て燃えてしまい、枠しか残っていない」と述べた。

同日23時30分頃、フランスのマクロン大統領はノートルダム大聖堂の火災について、「戦役にまだ完全勝利していないが、最も悲惨な状況は回避できた。この大聖堂をみんなで再建する」と述べた。

また、「ノートルダム大聖堂の火災は国家全体の感情に影響する。自分の思いは全ての天主教信者とフランス人と同じ。全ての同胞と同じで、フランスの一部が焼けたことを非常に悲しんでいる」と話した。

文化遺産専門家でテレビ司会者のステファン・バーン氏は、「悲しくて残念で、言葉にできない怒りを感じる。ノートルダム大聖堂は私たちの歴史を構成する一部で、フランス民族の一部でもある。親しい友人が去っていくような気持ち」とコメントした。

多くの目撃者が火災の様子をSNSで公開し、セーヌ川沿いに多くの市民と観光客が集まり、世界一有名なこの大聖堂が炎に呑まれていく様子に衝撃を受けた。

フランスメディアはパリ消防隊員の言葉を引用し、火災は600万ユーロを投じた修繕作業と「何らかの関係がある」と報道。修繕作業を行なっていたのは、燃えた固定・建築用の250トンのアルミ材。先週、尖塔の彫像がクレーンで吊り下げられた。

フランスのエマニュエル・グレゴワール市長は、救急隊員は大聖堂に保管されている骨組みの芸術品の保護を試みていると明かした。

多国の政治家が「パリ市民と同じ」と悲しみを表現

世界各地の政治家と著名人は15日、ノートルダム大聖堂の火災に同情を示した。

グテーレス国連事務総長は、「ノートルダム大聖堂の火災の写真を見てショックを受けた。ノートルダム大聖堂は14世紀から残っている独特な代表的世界遺産である。フランスの政府と国民と同じ気持ち」だと述べた。

ドイツのメルケル首相は、「ノートルダム大聖堂が火の海に包まれる恐ろしい光景を目にして心を痛めている。ノートルダム大聖堂はフランスと欧州の文化の象徴。フランスの友人に、私たちも同じ思いだと伝えたい」と述べた。

トランプ米大統領はSNSでコメントを出し、「ノートルダム大聖堂の火災を見て恐怖を覚えた。消火飛行機を使用するとよいかもしれないが、迅速に行動をとる必要がある」と火災問題の解決方法について提案した。

またトランプ氏は取材に対し、「(ノートルダム大聖堂は)世界で最も偉大な宝の1つ。世界のどの博物館よりも重要と言えるかもしれない」と述べた。

欧州理事会のドナルド・トゥスク議長も「私たち全員がパリの人たちと同じ思い」と述べた。

イギリスのテリーザ・メイ首相は、「私の思いはフランスの民衆、ノートルダム大聖堂の恐ろしい火災と戦う緊急隊員と同じ」とコメントした。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年4月16日